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手軽な正弦波発振回路
By Walter Bacharowski, Amplifier Applications Engineer
設計や評価の過程で任意の周波数の正弦波が必要となる場合があります。ここでは、2個のオペアンプと数個の抵抗およびコンデンサで構成する簡単な正弦波発振器回路と、対応するExcelスプレッドシートを紹介します。正弦波発振回路の回路図をFigure 1に示します。

Figure 1
この回路で、非安定発振器として構成されているアンプA1が抵抗R1とコンデンサC1で決まる周波数の方形波をまず生成し、次にその方形波から正弦波を生成します。A2を使用した2ヵ所のポールを持つローパス・フィルタがA1の方形波出力をフィルタリングします。このフィルタは、A1の出力周波数と等しいカットオフ周波数を持った、ユニティ・ゲインのサレン・キー(Sallen-Key)フィルタです。知られているように方形波は基本周波数と基本周波数の奇数倍の高調波から構成されています。このフィルタは高調波成分の大部分を減衰させるため、A2の出力には基本周波数のみが残ります。方形波の基本周波数成分の振幅は方形波のピーク振幅のおよそ1.27倍ですが、A2の正弦波出力は方形波のピーク振幅のおよそ87%となります。なお、方形波の振幅はアンプの電源電圧と出力振幅仕様から決まります。また、方形波と正弦波のピーク振幅はアンプの電源電圧変動に追従します。
この回路で周波数はC1の容量で決まり、また、R1、C2、C3、R4、R5の値は周波数とC1から算出します。R2、R3、R4の抵抗値は1kΩですが、計算上の周波数と実際の発振周波数との差を最小限に抑えるために、それぞれの値が整合していなければなりません。
部品定数を求める式は次のとおりです。周波数Fは正弦波の要求周波数です。C1の値は任意で、周波数1MHzには0.001µFが最初の選択肢として適当です。そのほかの部品は次のように計算します。

周波数とC1から各部品の定数を計算するExcel用スプレッドシートをオンラインで提供しています。このスプレッドシートは、計算した抵抗値に最も近い許容差1%品の抵抗値も出力します。要求周波数を1MHz、C1を0.001µFとした場合、スプレッドシートの計算結果は次のようになります。

計算値に対する実際の発振周波数の精度はアンプA1周辺の部品の許容差によって決まります。また、アンプA2周辺の部品の許容差はフィルタのポール位置を移動させるため、フィルタ出力後の正弦波の振幅に影響を与えます。
Excelスプレッドシートの使い方は簡単で、入力した要求周波数とC1の値から各部品の定数を計算してくれます。正弦波の要求周波数を単位HzとしてセルB2に、コンデンサC1の容量を単位µFとしてセルB4に、それぞれ入力します。そのほかの部品の定数が、抵抗は単位をΩ、コンデンサは単位をµFとして出力されます。
使用するアンプの特性によって部品定数の調整が必要です。回路例では高速アンプ(LMH6622)を使用していますが、この種のアンプの場合、入力バイアス電流の影響を最小限に抑えるために小さめの抵抗値(およそ15kW以下)を選択しなければなりません。また、広帯域アンプは電源バイパス・コンデンサを必要とし、部品レイアウトも性能に影響を与えることがあります。低周波の発振回路を構成する場合は、LMV822やLMV932などの狭帯域アンプを使用可能です。これらデバイスは入力バイアス電流が小さいため使用できる抵抗値の範囲が広く、また部品配置もそれほど重要ではありません。いずれの場合も、アンプの帯域は発振周波数の少なくとも10倍は必要です。計算から求めた部品で組み立てた回路の性能をFigure 2に示します。

Figure 2
発振器出力(1ピン)と正弦波出力(7ピン)の波形
ナショナルのアンプ製品の詳細はアンプ製品サイトでご覧ください。
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